桃はその瞬間に羽を無意識に動かしました。すると羽はパタパタと動き出しました。
 水面では桃を心配げに見上げるクックの姿がありました。クックが「桃、大丈夫」
「私は大丈夫、とってもビックリしたけど」くじらのおじいさんが桃に話しかけてきました
「ごめんよ、くしゃみをしてしまったよ」といいました。「大丈夫です。くじらのお爺さん」
と元気に桃は答えました。「私、羽が動くようになったは、これでおうちに帰れる、
クック今日は有難う、また海にきたら一緒に遊んでくれる」
「もちろんだよ。僕達はもう友達だよ。また一緒に洞窟へお土産を取りに行こうね」
「うん、また行こうね。私たちは友達だちだもんね。さよならクック、バィバィまたね」
桃はクックにお別れをいい、急いで家に帰りました。
桃がベランダに降り立つと同時に羽は消えてなくなりました。
桃は静かに開いている網戸から入り、そっと網戸を閉めました。