ハトさんは「ボクはもうお家に帰るね、暗くなると目が見えなくなって
飛べなくなってしまうから」といって帰っていきました。
また一羽になった桃は周りを見回しながらパタパタ、パタパタと羽を
動かし、低く飛びながら森を探検しました。
森は空から見ると、とっても緑で綺麗だったのに下は薄暗く木と木の
間からかすかに光が差し込んでいるだけでした。
桃もだんだんお家に帰りたくなってきました。
「ママがきっと心配している家に帰えらなくては」

桃は急いで地上に降りて4本足で走って森の木の幹の穴に逃げ込みました。
「怖かった、なんだったんだろう」ハトさんも後を追って幹の穴へ入ってきました「あの鳥さんは何、私を捕まえようとしていたよ」
ハトさんは言いました。「あれはハヤブサだよ、君を捕まえて食べようとしたんだもう少しで捕まってしまう所だったよ」
「有難うハトさん。ハトさんが、逃げろって言ってくれなかったら私どうなっていたか、今頃ハヤブサの、お腹の中だったわ。鳥さんにも怖い鳥さんがいるのね私を食べようなんて」」と桃は言いました。
「気おつけてね、もっとこの森には君を食べようとする動物はいっぱい、いるよ
だって君はうさぎさんだから、」とハトさんはいいました。
すこし時間がたってから外のようすをうかがうと、もうハヤブサの姿は
見えません。2羽は木の幹の穴から外へとでてみました。