うさぎの病気
病名 症状 予防
皮膚の病気
皮下膿瘍 症状は皮下に白い膿がたまる為その部分の腫れが見られる。鶏の卵ほどの大きさになってしまったりする事もあります。腫れた部分の皮膚が腐って膿が排泄される。重症の場合は炎症が皮下組織に留まらず骨を溶かす場合もあり痛みをともない、食欲不振におちたり、じっとしている事が多くなる
皮下のほかに歯の根、目の後ろ、肺、お腹の中にも膿瘍が出来る事も有る
住環境を清潔に保ち日光消毒や洗浄をマメにおこない、床の素材による小さい傷などを作らないように飼育環境の見直しをする
飛節びらん 足の裏の皮膚が炎症を起こしただれている
足に脱毛が有る
発疹が出来ている
足をひきずる動作が見られる
かさぶたができている
床材には柔らかいものをもちいる。
・ワラ、牧草を厚めにひく。すのこは表面にざらつきの無い物を用いる
・床がいつも乾燥した状態に保つ
・肥満にしない
・適度な運動をさせる
皮膚糸状菌症 カビが皮膚に感染する事で起こる皮膚病で通常、頭部、耳、四肢に発生し悪化すると全身に及ぶ
脱毛
皮膚がカサカサに乾燥する
フケが見られる
かゆみを伴う

健康なときは感染しても症状が出ませんが体調を崩していると症状が現れます。
日ごろより飼育環境の改善と食事による栄養状態に気を配る

湿性皮膚炎 慢性の下痢などで何らかの要因で皮膚が湿っている為に皮膚に細菌が感染して起こる
脱毛
発赤
かさぶたができたり毛が緑色になったりする
身体的誘因の改善。
(失禁、よだれ、涙、下痢)
飲料水ボトルからの水漏れは無いか、飲みづらく体に水がたれたりしていないかの日ごろからのチャックをこまめにする
粘液腫症 元気がない
赤い眼
膨れたまぶた
目ヤニ
発熱
蚊やノミが媒介すると言われているのでそれらの駆除
耳疥癬 耳を痒がる
耳の中をのぞくと灰色の汚れが外耳道にこびり付いている

悪臭を放つ
耳をしきりに振る
飼育環境を常に清潔に保つ
感染している同居の動物との接触を避ける
乳腺炎 透明か血様の分泌物が乳頭から自然に出てくる
乳頭周辺が硬く腫れる
乳頭の色が黒くなる事も
食欲不振
発熱
元気が無くなる

環境を清潔に保つ
卵巣子宮全摘出手術をする事で予防できる事も有る
ノミ症 痒がって落ち着きが無くなる 他のペットと一緒に生活しているとネコノミやイヌノミなどが感染してしまうので一緒に生活しているペット全部のノミの駆除をする
被毛ダニ症 ツメダニが体表面に寄生する
腰、首筋などの毛が薄くなりフケが多くなる
他のペットや人にうつるので注意が必要
消化器系の病気
下痢 軟便
水溶下痢
血便
食欲不振
体重減少
腹部膨満
ケージをこまめに掃除する
粘液性腸症 元気が無くなる
食欲不振
乾いた便と一緒に白い粘液が混じる
排便が無くなる
水をいつもより多く飲む
歯ぎしりしたりもする
お腹を引っ込めた姿勢でうずくまる
低炭水化物の食事を与える事が予防になります。
毛玉症 食欲が無くなる
糞の量が減る
糞が極端に小さくなる
水ばかり飲む事もある
体重の減少
元気が無くなる
普段から干し草を食べさせる
換毛期にはこまめにブラッシングをしてあげる
日頃から充分な運動をされてあげる
ウサギギョウ虫 ほぼ無症状
糞といっしょに排泄されて目撃する
病院でのウサギの腸内のギョウ虫を駆除
飼育器具を熱湯で消毒。卵は高温で死滅する
鼓張症 よく餌を食べた後急に食欲が無くなる
うずくまる
胃や腸の中にガスがたまりお腹が膨れる
繊維質の多いペレット、干し草を常に与える
急に餌を変えない
食中毒 下痢
嘔吐
消化器症状、神経症状など機能障害が起こります。症状は摂取した物でまちまちです。
新鮮な餌を与える
うさぎにとって有毒な野菜や野草を与えない
有毒な観葉植物にも注意
泌尿器の病気
膀胱炎 頻尿
血尿
膿尿(チーズのような膿)
尿の悪臭(いつもと違う匂い)
飼育環境を清潔に保つ
尿結石症 尿をしたそうにするが出ない
血が混ざる
全く尿をしない
痛みの為腹部を緊張させじっとしている
頻尿
水分を多く取らせる
生殖器、乳腺の病気
子宮水腫 お腹が膨れる
不妊
全身症状の悪化
消化機能の悪化
避妊手術で予防できる
膣脱、子宮脱 膣、子宮が反転して外陰部より脱出
膣や子宮は充血し膨れ上がる
ショック状態に陥る事もある
分娩に伴って発生するまれな病気、出産回数の多い子に見られ
子宮腫瘍 子宮からの出血
尿に血がまじる
避妊手術で予防できる
子宮蓄膿症 膣から膿状の分泌物が出る
食欲不振
元気消失
避妊手術で予防できる
精巣炎、副睾丸炎 食欲低下
体重減少
精巣腫大
まめな健康チェック
悪性乳腺腫 乳腺にしこりがある
熱を持つ
しこりの部分がさけ出血する
卵巣子宮全摘出手術をする事で予防になる
呼吸器系の病気
肺炎 食欲低下
呼吸困難
発熱
日頃から換気や温度、湿度に注意しましょう。
気管支敗血症菌感染症 呼吸のたびにイビキのような音がする
鼻汁は出ない
気管支敗血症菌感染症を殆んどのうさぎは持っていますがまれにしか発病しません
スナッフル 鼻汁
くしゃみ

異常な呼吸音
前足で鼻を擦るので鼻や前足がガビガビになる
ゲージを衛生的に保つ
ストレスを与えない
適切な飼育環境を保つ
栄養状態にきおつける
神経系の病気
斜頚 首を傾ける
目がいつも揺れている
体が回転して座っていられない
高い所から絶対に落とさないようにする
パスツレラ菌でもおこるので
快適で衛生的な環境
開帳仔肢 足が一本や複数外側に開いている 遺伝的
口、歯の病気
不正咬合 よだれが出る
歯ぎしりする
食欲があるのに食べようとしない
柔らかい物だけ食べる
遺伝的なものも有りますが日頃の食事で繊維質の多い適度な硬さのペレットを与え牧草を与える
ケージを噛むくせ、外傷に気おつける
歯の破折 歯が折れる ケージの金網や壁をかませない対処をする
歯周炎 口臭が強い
歯肉が腫れる
出血しやすくなる
重症になると歯が抜ける
不正咬合が原因の場合は
遺伝的なものも有りますが日頃の食事で繊維質の多い適度な硬さのペレットを与え牧草を与える
ケージを噛むくせ、外傷に気おつける
目の病気
白内障 角膜が白くにごる 年齢的なことが多い
結膜炎 結膜の充血
まぶたの腫れ
目ヤニが多くなる
涙が多くなる
目のまわりに湿性皮膚炎が出来る
痛みやかゆみを伴う
トイレを清潔に保つ
アレルギーで起こる場合もある
角膜炎 角膜が白くにごる
重症になると角膜に穴が開く
目を傷つけない環境整備
耳の病気
外耳炎 痒がる
耳垢が増える
悪臭を伴う
耳を障らせなくなる
耳をきづつけない
耳ダニの寄生の時はダニの駆除
骨、関節の病気
頸骨骨折 足を引きずる
動かない
足を床につけず歩く
食欲が無くなる
ツメの引っかかるじゅうたんは辞める
高い所から落とさない事と登れないようにする
脊椎骨折 事故直後意識喪失
体の硬直
麻痺がある
暴れたうさぎを強く抑えない
適切な抱き方
落下事故を起こさない
脱臼 正常な足の位置ではない
関節の曲げ伸ばしが出来ない
適切な抱き方
落下事故を起こさない
その他
熱射病、日射病 呼吸が荒くなる
ぐったりしている
重症の場合は鼻や口から血のまじった体液を出す
このような症状の時はとにかく体温を下げ病院へ行く。
適切な温度を保つ
飲み水は小まめに交換する
真夏の日光浴は注意
偽妊娠 交尾していないのに
胸やお腹の毛を抜いて巣を作ったり、乳腺の発達も見られる
状態が2日から20日ぐらい続き、いつもの状態に戻る
うまくいかなかった交尾や生殖能力のないオスとの交尾、メス同士でのマウンティングなどがきっかけでまるで妊娠したように見える
上記に書き記した病気や症状以外にもまだ他にもたくさん有ります
とにかく、うさぎの症状がいつもと違った場合は、病院に早めに連れて行ってください。
少し様子を見てからと思うと手遅れになる事がうさぎの病状には多く有ります。後悔しない為にも早めの診察が必要です。ただうさぎを診察出来る動物病院はたくさん有りますが、本当に治療が出来る病院は少ないようです。日頃からうさぎをきちんと治療できる病院を探しておく事が大切です。インターネットなどでの検索や体験者の評判、飼主と病院の先生の相性も大切ですので、うさぎが元気な時から爪切や健康診断などで病院を決めておく事が大切になってきます。そして飼主が勤めている場合は帰宅後に異変にきずく事も有るので深夜診察をしてくれる病院を決めておくことも重要です。
病院へ行く時に持参する物
○ 一番分かる人が病院に連れて行く
○ 一番新しい糞を密閉容器やジッパー付きのビニールに入れ尿は新しいお弁当用の醤油の入れ物などに入れていくとよい
○ いつから、どんな変化があったのか詳しく伝えられるようにする
○ 飼育記録が有る場合は持参する
○ 普段の食事を説明、持参するとよい
○ 行き帰りの移動時の温度に気おつけること


事前に病院への持参物や診察はしているか、休診ではないか確認しておくとよい

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